<航空法改正へ>国家ライセンス取得のための講習内容・試験案が公開!!ー試験編ー
7月25日、国土交通省は令和4年12月5日施行予定となる航空法改正に伴う「航空法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係告示及び通達の制定について」に対する意見募集を開始しました。
今回のパブリックコメント募集では、1等・2等操縦技能ライセンス取得のための講習の時間数や、試験内容についての詳細が公開されています。
「航空法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係告示及び通達の制定について」に対する意見の募集について
また7月29日付で以下政令・省令も交付されました。
令和4年7月26日付報道発表資料:「航空法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令」等を閣議決定
講習編①~②と連載中の本ブログも最終回です。 今回は気になる「試験編」ということで、内容を見ていきたいと思います。
■試験には順番がある
まずは、身体検査からスタートとなります。 1等無人航空機操縦士で重量25㎏以上の運用を目指す方以外は、公的免許証の提出で良いとされています。
講習機関(スクール)に通い、修了試験に合格されている方は、「実地試験」が免除となります。講習機関で学ぶ内容や時間数の目安については、過去記事を参照ください。
講習機関(スクール)に通っていない方でも、「直接試験」という形で「身体検査+学科試験+実地試験」となるパターンもOKです。公開されている教則や試験内容をしっかり把握し、個人で対策を立てることになります。本屋でテキスト販売される可能性もあるかもしれません。
■学科試験
「無人航空機操縦士実地試験実施基準」には 1-8 受験者は、実地試験に先立ち、学科試験に合格していなければならない。
とあるように、受験者は先に学科試験をクリアする必要があります。
学科試験は、上記資料のように各試験会場で3択式のCBT(Computer Based Test)が採用される見込みです。
■実地試験
一等・二等無人航空機操縦士どちらも「基本飛行」が必須となります。 そして各受験者の運用方針に合わせ、さらに3種類受験することが出来ます。 基本飛行(必須)の試験構成 ・机上試験 ・口述試験(飛行前点検) ・実技試験 ・口述試験、机上試験(飛行後の点検及び記録) ・口述試験(事故・重大インシデント報告及びその対応) 3種類の選択科目(すべて受験することも可能) ①昼間飛行の限定変更(=夜間飛行) ②目視内飛行の限定変更(=目視外飛行) ③25㎏未満の限定変更(25㎏以上の機体重量の飛行) ①~③科目ごとの試験構成 ・机上試験 ・口述試験(飛行前点検) ・実技試験
<各種試験内容>
机上試験 ⇒飛行計画の作成において留意が必要な事項について、受験者が理解しているかどうかを判定可能な質問を行い、答えさせる。
口述試験 ⇒飛行前後の点検を適切に行うことができるかどうかを判定する。
実技試験 ⇒各飛行形態(基本・夜間・目視外・25㎏以上)に係る操縦能力を有するかどうかを判定する。 二等無人航空機操縦士:一部「異常事態の飛行」において、GNSS・ビジョンセンサー補正機能OFFで、指定ルートの飛行や、指定箇所にて5~10秒程度のホバリングを行う。 一等無人航空機操縦士:すべてGNSS・ビジョンセンサーによる補正機能OFFで様々な飛行を行う。
どの科目や試験も自己流でクリアするのは難しくなりそうです。 特にGNSS・ビジョンセンサー補正機能OFFは、自己流で練習すると危険が伴います。 専門のスクール講師から学ぶことが必要ではないでしょうか。
■人気のJUIDA講習で国家ライセンスの実技試験を体験!?
さて、そのような中、当スクールではJUIDA講習内において「二等無人航空機操縦士」を想定した実技実習と試験を行いました。
受講生からは「国家ライセンス取得を想定しているので、良い予行になった」と良い反応が・・・! 操作技術はもちろんですが、特に点検方法はこれまでのJUIDA講習のカリキュラムで十分に対応できていました。 今のうちにドローンについて学びたいという方は、国家ライセンス制度スタート後、講習機関での履修時間も短縮されるのでぜひオススメです。
3回にわたって取り上げた国家ライセンス制度ですが、取得を検討中・情報収集されている皆様に少しでもお役に立つことができれば幸いです。
福島ドローンスクールでは、人材育成トップクラスの実績を生かし、皆様のお役に立つ国家ライセンス対応の教習所開設のため準備を進めてまいります。
本制度の詳細や申込等については準備が整い次第、説明会を行ってまいりますのでHPからの告知をお待ちください。