《免許制度コラム》【第2回】飛行前・飛行後点検について
免許制度コラム【第2回】飛行前・飛行後点検について
登録講習機関に通うと、最後に修了審査を行い、合格することで修了証が発行されます。 修了審査は大きく5つのブロックに分かれて行います。
1,机上審査
2,口述審査①(飛行前点検)
3,実技審査
4,口述審査②(飛行後点検)
5,口述審査③(事故、重大インシデントの報告及びその対応)
それぞれの内容を全4回に分けて説明していきたいと思います。第2回目の今回は「2,口述審査①(飛行前点検)と4,口述審査②(飛行後点検)」について概略の説明をさせていただきます。
まず、口述審査①(飛行前点検)は、「飛行前の点検を適切に行うことができるかどうかを判定」が目的となります。
採点基準は、点検項目の確認漏れや日常点検記録への記載漏れ若しくは誤りが1つでもあった場合、10点の減点となります。
この10点という点数配分は、1か所の間違いに対しての減点数としては最大の点数配分(一発不合格を除く)となっております。それだけ、無人航空機操縦者は飛行前に正しい点検が出来ることが重要である事がわかります。
国土交通省航空局安全部無人航空機安全課が提示している二等無人航空機操縦士実地試験実施細則_回転翼航空機(マルチローター)には以下のように記載されています。
飛行前点検は3つの科目からなる
1,飛行空域及びその他の確認
→飛行空域及びその他の確認事項を示し、結果を答えさせる
2,作動前点検
→飛行点検記録を受験者に提供し点検させ、結果を記載させる
3,作動点検
→機体及び操縦装置を作動させて点検させ、結果を記載させる
上記の細則には確認事項の例が記載されていますが、福島ドローンスクールでは独自に抽出した点検項目の点検を指導しています。なぜかといいますと、福島ドローンスクールは2016年から運営しており『JUIDA等の民間ライセンス取得講習 修了生500名以上』『自治体・企業・学生向け講習3,500名以上』という全国トップクラスの活動実績があり、そこで培ってきた知識・経験から、飛行前点検に必要な項目を抽出しているからです。
福島県内初の登録講習機関に認定された責任がありますので、『資格を取るための知識』ではなく『資格取得後の運用段階で使える知識』として教えています。
次に口述審査②(飛行後点検)は、「飛行後の点検と記録を適切に行うことができるかどうかを判定」が目的となります。
採点基準は、点検結果の記載漏れ又は誤りが一つでもあった場合、5点の減点となります。
飛行前に確認した外観から飛行後で変化が起きていないか確認することで、その飛行が安全に終了したかの根拠となりますので、外観を中心に点検を行ってもらいます。
ドローン=無人航空機の操縦者として理解頂きたいことに、ドローンは飛んでいる以上、「墜落」という危険性(リスク)と常に隣り合わせという考えがあります。飛んでいるものはいつか必ず落ちるため、絶対安全(リスクがゼロ)は存在しません。
では、ドローンを運航する上での「安全」とは何かというと、『社会が許容可能なリスクレベルにリスクを抑え込んだ状態を保持し続けている状態』をいいます。
そのための重要な手段の一つが飛行前点検と飛行後点検になります。
正しい飛行前点検と飛行後点検を理解し、無人航空機操縦者技能証明の取得ルートとして、是非、福島ドローンスクールをご利用いただければと思います。
次回予告 免許制度コラム【第3回】は、実技審査の概略の説明を予定しております。コース紹介や、減点基準などを紹介します。
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