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<スタッフの日常⑥>超高難易度・大阪空撮ミッション完了!

6月下旬から7月上旬にかけて、大阪で大きな空撮案件を対応しました。 おそらく今年最も、いや筆者のドローン人生で最高難易度の撮影になりました。

本番の撮影ではアレが点灯しています

福島ドローンスクールの講師を務めているNです。 ドローン業界にはいって約7年になります。これまで多くのことを学び糧としてきましたが、今回の撮影はとても重要な現場でした。

補助員・立入管理管理措置要員を含む6名の空撮班、2名のFPV班、全体の総指揮・責任者を加えた総勢9名の専門チームで臨み、3月のロケハンから準備を進めました。

1か所目。
合計6つの撮影ポイントの中で、最初の撮影で伝送が切れました。ここでの最善のフェールセーフ設定はホバリング。一瞬、ホバリングになってなかったら!と焦りましたが、落ち着いてプロポのアンテナ方向を変えながら、機体に近付いていくと、ほどなくして映像と操作権限が復帰しました。

その後は比較的順調に進んだものの、夕景・夜景の撮影は雨により断念。少しでも晴れた状態で日中に撮影できたのが何よりでした。

2か所目。
ここでも様々なことが起きました。 舵打ち確認中のノーコントロール ⇒ 超低空の緊急停止コマンドで不時着。 代替機の不調。 プロポの熱暴走。 最大の見せどころとなる、アレが点灯しない問題(これは撮影対象側の問題でした)。

さらに最高気温35℃となった現場では、午前9時から21時過ぎまで連日の体力勝負になり、上記のようなトラブルで緊張・不安からかなり疲弊していました。 スタッフNにとっては、翌日の朝イチで福島に戻り、午後の講習を終えるまでがゴールでしたが、帰りの新幹線の記憶が飛んでおります。

さて、今回の撮影で改めて点検の重要性など、操縦者・補助者として必要不可欠な知識・技術を再認識したことをここに列挙してみたいと思います。

■点検は舵打ち確認まで丁寧に
本案件の合計40回程度の離発着で、舵打ち確認はバッテリーの交換ごとに必ず行っていました。私自身これまで数えきれないフライト回数の中で、離陸後の舵打ち中にノーコンになったことが2回あります。そのうちの1回が今回起きました。万が一不時着させる場合も機体の損傷が最小限になるように低空で小さく動かすことが事故を未然に防ぎます。

■点検中の設定確認を忘れない
RTH高度・最大高度・最大距離制限・フェールセーフ・データの保存先・操作モード・カメラ設定など、すべてが安全で円滑な飛行につながります。ここをおざなりにして前回と同じ設定にしておくと、後で慌てて痛い目に遭います。

■飛行空域の確認
どこまで飛ばせるか、飛行計画上での判断でなく、実際にバッテリー1本目は飛行範囲・空域確認にあてるくらいの準備がないと危険です。その中で被写体の見え方や撮り方のイメージが出来ていくので、良い撮影をしたいのであれば必ず実施することをお勧めします。

■動画=目視外飛行するということ
動画を撮る際、被写体がどのように映っているのか、操縦者は常にモニタで確認しながら操作することになります。機体が動いている間、モニタ注視することは目視外飛行になりますが、その間の 機体異常・鳥の飛来・飛行範囲の逸脱に気付けず、衝突・墜落に直結する可能性が高くなります。

■経験値が実現性を高める
動画はジャストアイデアで様々な動きを試しがちですが、やったことがない操作は基本的にうまくいかないことが多いです。 今のドローンはハイパーラプスやパノラマ、マスターショットなど便利で見応えのある自動撮影機能が充実しています。ノーズインサークルに上下降を加えたり等、立体的な魅せ方はイメージ出来ても、経験していないと急に出来ないことがほとんどです。

繰り返しやっているうちにバッテリーが足らん!ハイパーラプスをやってみたらmicroSDの容量が足らん!思っていたのと違うやん!よくあるパターンですよね。

■補助者との連携
今回は2か所それぞれ別のスタッフに対応していただき、打合せから本番まで献身的なサポートで非常に助かりました。認識の食い違いや不十分な打合せによって、いざという時の連携が取れず、事故を引き起こす可能性があります。

操縦者はどのように撮るから、ドローンをどう操作するのか、ひとつひとつ丁寧に伝え、補助者、立入管理管理の担当者は、伝え方と呼称を統一させていくことでスムーズに撮影が進んでいきます。

スタッフNは今回、自分なりに準備をして撮影に臨みました。

1か所目の最初のフライトで小さくまとまってしまった点、横でモニタを注視している発注者のプレッシャーに負けて2回ボツカットを出したり、そもそもの体調管理の甘さなど、反省点は多々ありました。

特に2か所目の撮影は規模と意気込みが別格で、無事完了することが出来てホッとしています。 当たり前のことが現場でも自然に出来て、地道な日々の積み重ねが、やはり成果を得るために必要なのだと改めて思いました。

撮影データはこれから宣伝に映像が使われていきますが、ここで改めてお知らせが出来る日が楽しみです。

大阪撮影業務のヒリヒリした現場の様子を知りたい方(笑)、だからこそ伝えられるリアルな安全運用の知識や技術を学びたい方は、ぜひ福島ドローンスクールでお待ちしております!

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